中国生活

西安名物「𰻞𰻞麺(ビャンビャン麺)」とは?激ウマ&超難読な麺料理を現地で食べてみた!

西安の街を歩いていると、ひときわ目を引く巨大な漢字を掲げた看板が目に飛び込んできました。まるで呪文のような、見たこともない複雑な文字。それが「𰻞𰻞麺(ビャンビャン麺)」との出会いでした。

思わず写真を撮りたくなるそのインパクトは、文字好きや漢字マニアでなくても気になってしまうほど。地元の人たちが次々と入っていくその店に、「これは名物に違いない!」と直感し、興味本位で注文してみることに。

実はこの𰻞𰻞麺、味も見た目もかなりのインパクト。西安の食文化を代表する一品として、観光客の間でも注目を集めている麺料理なんです。

この記事では、このちょっと変わった、でもとても美味しい𰻞𰻞麺について、現地での体験を交えながら詳しくご紹介します!

まるみ

「𰻞𰻞麺」ってすごい漢字だね!

まるもん

画数の多い漢字だから中国の方でもほとんど使わないそうだよ!

𰻞𰻞麺」ってどんな料理?

𰻞𰻞麺(ビャンビャン麺)は、陝西省・西安の名物として知られる、太くて長い手延べ麺の料理です。うどんよりもずっと幅広で、まるでベルトのような形が特徴。見た目のインパクトもさることながら、その食感と味わいは、食べた人の記憶に強く残ります。

一口食べると驚くのが、もっちりとしていて弾力のある食感。麺自体にしっかりとしたコシがあり、噛むたびに小麦の風味が広がります。1本1本がとても長く、まるで“すすり続ける挑戦”をしているかのような楽しさもあります。

味付けは地域や店によってさまざまですが、基本的にはピリ辛&酸味の効いたタレが絡められています。香ばしい辣油(ラー油)、黒酢、刻みにんにく、唐辛子などがベースとなり、さらに青菜やもやしなどの野菜、牛肉のスライス、卵とトマト炒めなどがトッピングされることも。辛さは調整できる店が多いので、苦手な方でも安心です。

よく似た麺料理に「刀削麺」がありますが、こちらは生地を塊のまま削って茹でるのに対し、𰻞𰻞麺は職人が手作業で生地を引っ張ってビヨーンと伸ばして作る、手延べの技が光る一品。まさに“手仕事の迫力”が感じられる料理です。

その見た目のユニークさからSNS映えする料理としても人気ですが、単なるネタにとどまらず、本格的な美味しさを楽しめるのが𰻞𰻞麺の魅力です。

難読すぎる「𰻞」の漢字について

𰻞𰻞麺(ビャンビャン麺)を語るうえで、絶対に外せないのがこの「𰻞」という超難読漢字です。
実はこの漢字、一文字で画数がなんと57画もあり、世界一画数の多い漢字の一つとして知られています。
あまりに複雑すぎて、普通の辞書には載っていないことも多く、日本の漢字教育では絶対に習わない文字です。

その難しさとインパクトゆえに、西安の𰻞𰻞麺の専門店では「𰻞」の字を巨大な看板に掲げているところも多数あります。
一見すると謎の文字列に見えるかもしれませんが、これこそが「本場のビャンビャン麺」の目印!観光客にとっては、「あの難しい漢字の店だ!」と話題になるご当地アイコンになっています。

ちなみにこの漢字、「音(おん)」「馬(うま)」「長(なが)」「刂(りっとう)」「月(にくづき)」など、複数のパーツを組み合わせて作られています。
しかし正式な漢字ではなく、中国の俗字(方言漢字)として生まれたため、パソコンやスマホでは表示できないことも多いんです。そのため、ネット上では「biang biang面」や「ビャンビャン麺」と表記されることもあります。

中国の若者の間では、「この漢字が書けたらすごい!」というちょっとしたネタにもなっていて、店内に書き順ポスターが貼ってあるお店も
気になる方は、食事のあとにぜひ挑戦してみてください。たぶん、途中で挫折します(笑)

実際に食べたお店紹介(体験談)

1. 回民街·回坊大牌档(回民街店)

西安の観光名所・回民街の中心にある人気店です。外観から賑やかで、通り沿いに並ぶ屋台や看板に負けない存在感を放っています。店内はローカル感たっぷりで、地元の家族連れや観光客でいつも賑わっています。

住所・アクセス:住所は北院门111号(高家大院斜对面)。鼓楼から徒歩約5分。地図アプリで「回坊大牌档」と検索すればすぐに見つかります。

注文方法:メニューには大きく「𰻞𰻞麺」と書かれています。指差し注文もOKなので、中国語が苦手でも安心です。

値段の目安:1杯約28元。ボリュームがあるので、たくさん食べたい人にぴったり。

味の感想:麺は太くてもちもち、弾力も十分。ピリ辛のタレが絡んで、一口ごとに旨味と香りが口いっぱいに広がります。トッピングの野菜や牛肉も新鮮で、満足感の高い一杯です。写真映えする見た目も魅力で、麺の幅の広さを写真で撮ると迫力満点です。

色々なメニューがあるのでビャンビャン面と合わせて他のメニューも注文できます。
ここの羊肉がとてもおいしい。独特の臭みがなく、野性味のある上質なお肉を食べることができます。

2. 爱骅裤带面馆(总店)→おススメ

鐘楼近くにある老舗の麺館で、地元の常連客も多く訪れます。店内は清潔感があり、テーブル席が中心で家族連れにもおすすめ。手際よく麺を伸ばす様子をカウンター越しに見ることもでき、職人技を間近で楽しめます。

住所・アクセス:住所は端履门城市之心1层6号。観光スポットからも徒歩圏内です。

注文方法:店内メニューには「𰻞𰻞麺」と明記。辛さやトッピングも細かく選べるので、自分好みにカスタマイズできます。

値段の目安:1杯約20元。

味の感想:麺は弾力とコシがしっかりしており、タレはピリ辛で深い旨味があります。特に牛肉入りやウズラの卵入りのトッピングは人気で、色どりも鮮やか。幅広い麺はすすり甲斐があり、食べる楽しさを倍増させてくれます。写真を撮るなら、テーブルに運ばれた直後の湯気の立つ瞬間がおすすめです。

こちらがメニュー表。どの料理もかなり安い!
作っている様子はかなり迫力があります。時間があればぜひ見てみて下さい!

3. 小面·李家biangbiang面(楼店)

鐘楼近くのアクセス抜群な場所にある、観光客にも地元の人にも人気の店です。店内はやや狭めですが、活気があり、麺を注文する客で常ににぎわっています。回民街や鐘楼周辺を観光した後に立ち寄るのに最適です。

住所・アクセス:中国のグルメサイトで載せられている住所は陕西省西安市碑林区竹笆市钟楼小区对面。徒歩で観光の合間に寄りやすい場所です。だいたいの位置にはなってしまいますが、一応グーグルマップを下に載せておきます。

注文方法:店内のメニューには「𰻞𰻞麺」と書かれており、指差し注文でOK。麺の辛さやトッピングも指定できます。

値段の目安:1杯約22元。

味の感想:麺は幅広で食べ応えがあり、もちもち感と弾力が絶妙です。香ばしい辣油と酢の効いたタレが麺に絡み、トマト卵や牛肉などの具材も味のアクセントになります。ボリューム満点で、食べ終わった後はお腹も心も大満足。写真に収めると、幅広麺とカラフルな具材のコントラストがとても映えます。卓上調味料で味変を楽しむのも良いかもしれません。

𰻞𰻞麺のバリエーション

𰻞𰻞麺(ビャンビャン麺)は「太くて長い手延べ麺」に辛めのタレをかけたシンプルな料理と思われがちですが、実はさまざまなバリエーションが存在します。西安の街を歩いていると、トッピングや味付けが異なるメニューが数多く見つかり、食べ比べも楽しいんです!

人気のバリエーション

牛肉𰻞𰻞麺
柔らかく煮込まれた牛肉スライスがたっぷりのった、定番かつ人気No.1メニュー。肉の旨みがピリ辛ダレと絶妙に絡みます。

・トマトと卵だけの𰻞𰻞麺
甘酸っぱいトマトとふわふわの卵が絡む、辛さ控えめの優しい味わい。辛いものが苦手な人や子どもにもおすすめ。

・冷やし𰻞𰻞麺(凉皮風)
暑い季節に人気の冷たいタイプ。コシのある麺にさっぱりダレと野菜を合わせた爽やかな一品です。

ミックストッピング
牛肉+トマト卵、あるいは青菜やじゃがいも炒めを加えた全部のせスタイルも!お店によって組み合わせは自由自在です。

ファストフードチェーン vs 老舗の専門店

𰻞𰻞麺は、今や西安だけでなく中国全土に広まり、チェーン系の𰻞𰻞麺屋さんも多数登場しています。個人的に感じるチェーン店、老舗・個人店の特徴をあげると以下の通りになります。

🏪 チェーン店の特徴

 ・明るく清潔な店内、写真付きメニューあり
 ・注文もスムーズで初心者向け
 ・麺は少し短め&細めにアレンジされていることも
 ・やや「無難な味」だが安定感あり

🏮 老舗・個人店の特徴

 ・地元感たっぷり、味付けに個性あり
 ・本格的な手延べ麺でコシが強い
 ・店によっては注文がやや難しいが、その分味の満足度も高い
 ・「昔ながらのビャンビャン麺」を体験したい人にはおすすめ!

旅行者へのアドバイス

𰻞𰻞麺はとても美味しくて満足感のある料理ですが、初めて食べる旅行者にとってはちょっとした注意点もあります。事前に知っておくと、より快適に楽しめるので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 辛さが苦手な人は「不辣(ブーラー)」と伝えよう!

多くのお店では、標準の𰻞𰻞麺にたっぷりの辣油(ラー油)や唐辛子が使われています。
辛いものが得意な人にはたまりませんが、苦手な人にはなかなかの刺激…。そんなときは、注文時に「不辣(bù là)」=辛くしないで、と一言添えるのが安心です。
もしくは、「少辣(シャオラー)=少しだけ辛く」と言ってもOK。指差し+スマホ翻訳でも十分通じます。

【体験談&辛さは後で調整できる】

𰻞𰻞麺を食べる際、普通であればラー油や唐辛子が入っています。ただここで、せっかく西安に来て𰻞𰻞麺を食べるからといって、辛い物が苦手なのにも関わらず普通のものを注文する必要はありません。ほとんどの店に辛さ調節の卓上調味料があるので、辛さに不安がある人は遠慮なく不辣の𰻞𰻞麺を注文しましょう。

2. 1杯のボリュームにご注意!

𰻞𰻞麺は、想像以上に量が多いのも特徴のひとつ。幅広の麺がたっぷり入っていて、トッピングも含めると丼がずっしり。
小食の方や軽めに食べたいときは、「量少なめ(可以少一点吗?)」とお願いするのもアリ。
もしくは、友人や家族とシェアして食べるのもおすすめです。

3. 食べ方に戸惑わないで!

地元の人たちの食べ方を観察してみると、麺を箸で持ち上げるより、丼を手で持って一気にすすっている人も多いです。
「長くて太い麺」は箸だけだとちょっと扱いにくいので、少し大胆に、ラーメンのようにすすって食べるのが正解!
麺が飛び散りやすいので、服に気をつけたい方は紙エプロンやティッシュを持参しておくと安心です。

まとめ

西安のグルメを語る上で、𰻞𰻞麺(ビャンビャン麺)は絶対に外せない一品です。
そのユニークすぎる漢字にまず驚き、幅広でもっちりとした麺の食感にまた驚き――。まさに、「見ても楽しい」「食べても美味しい」西安ならではのローカルフードと言えるでしょう。

SNS映えも抜群で、「𰻞って書ける?」「これ何て読むの?」と話のネタになること間違いなし。
旅行のお土産話にもぴったりです。

そして何より、𰻞𰻞麺の味は、複雑そうな見た目とは裏腹に、どこか親しみやすい中華の味。辛さの調整もできるので、日本人の口にもよく合い、リピーターになる人も多いとか。

西安を訪れるなら、ぜひ本場の𰻞𰻞麺を一度は味わってみてください。
その一杯が、きっとあなたの旅をもっとおいしく、もっと楽しくしてくれるはずです!

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