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深圳の隠れた古鎮「甘坑古鎮」|伝統とモダンが融合した人気観光スポット

高層ビルが立ち並び、最先端の都市として発展を続ける深圳。
その一方で、どこか懐かしい中国の原風景が今も残るエリアが「甘坑古鎮(Gankeng Ancient Town)」です。

深圳市竜崗区に位置するこの古鎮は、「客家文化」をテーマにした観光スポットとして人気があります。
“古鎮”といっても、単なる古い街ではありません。伝統的な客家建築を保存・再現しながら、アート・カフェ・文化体験など、現代的な要素をうまく融合させた新しいタイプの観光地です。

休日になると、地元の若者や家族連れ、観光客が訪れ、のんびりとした空気の中を歩きながら写真を撮ったり、地元料理を味わったりしています。
都市の喧騒を少し離れて、「ゆっくりとした時間を過ごす」にはぴったりの場所です。

街全体は清潔に整備されており、川沿いや広場などの景観も美しく、初めて訪れる人でも安心して散策できます。
観光地でありながら、どこか“生活の温かみ”を感じられるのが、甘坑古鎮の大きな魅力です。

まるみ

深圳には色々な古鎮があるけれど、ここはその中でも有名なのかな?

まるもん

そうだね!ここ甘坑古鎮は地元の方だけでなく、観光客の方も多く訪れる場所だよ!

歴史と背景 客家文化の息づく地

甘坑古鎮は、もともと客家人(はっかじん)が住んでいた地域として知られています。
客家人とは、中国の南方を中心に広く分布する民族集団で、独特の建築様式・食文化・生活習慣を持っています。彼らは勤勉で共同体意識が強く、独自の伝統文化を守り続けてきました。

この地の集落は清代にはすでに形成されており、古い街並みや石橋、祠堂などが点在していました。
しかし深圳の急速な都市化により、一時期はその文化が失われかけたこともありました。

2010年代に入り、深圳市政府と文化企業が協力して「客家文化の再発見・保存・発信」をテーマに整備を開始。
古い家屋を修復し、新たに文化展示館や体験施設を設けることで、“古き良き客家の生活”を現代に伝える観光エリアとして生まれ変わりました。

現在では、「伝統を守りながら現代の魅力を発信する」文化ゾーンとして、深圳の新しい観光名所のひとつになっています。

見どころスポット

客家建築エリア(古鎮のメインストリート)

甘坑古鎮の中心を走るメインストリートには、明・清代風の客家建築がずらりと並びます。
木造の梁や黒瓦の屋根、赤い提灯が吊るされた街並みは、どこを切り取っても絵になる美しさ。
古鎮の建物は一軒一軒が丁寧に修復されており、伝統的な造りを残しつつも中はカフェや土産物店、工芸品ショップとして生まれ変わっています。

建物の中に入ると、古い木の香りが漂い、手作りの竹細工や染め物、陶器など、客家文化を感じる品々が並んでいます。
散策のおすすめルートは、入口の「迎賓門」からスタートし、緩やかな坂道をのんびり歩きながら川沿いの通りへ向かうコース。
途中にある「古鎮牌坊」や「石橋」などの撮影スポットでは、ぜひ立ち止まって写真を撮りましょう。

夜になると建物の軒先に赤いランタンが灯り、昼間とはまったく違った幻想的な雰囲気に包まれます。
観光客が減る夜の時間帯は、静かな街歩きを楽しみたい人にもおすすめです。

甘坑客家博物館(文化を深く学ぶスポット)

古鎮の中ほどにある「甘坑客家博物館」は、客家文化を体系的に紹介する施設です。
館内は大きく3つの展示エリアに分かれており、「客家の起源」「移民の歴史」「生活文化」をテーマに、資料や模型を通して学ぶことができます。

特に興味深いのは、客家人がどのように南方へ移り住み、独自の生活様式を築いたかを示す展示。
伝統衣装や農具、婚礼の道具なども展示されており、当時の人々の暮らしがリアルに感じられます。
英語や中国語の案内板に加え、一部には電子パネルで映像解説もあるため、外国人観光客でも理解しやすいのが特徴です。

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川沿いの散策路と石橋

古鎮の中心を流れる小川「甘坑溪(Gankeng Creek)」の周辺は、散策にぴったりの癒しスポット。
木々の間からこぼれる光と、静かに流れる水音が心地よく、思わず足を止めたくなる場所です。

小川にはいくつもの石橋が架けられており、それぞれデザインが異なります。
中でも「花橋」は、アーチ状の石造りで人気のフォトスポット。
橋の上から見下ろす川面には、古鎮の建物が映り込み、まるで絵画のような光景が広がります。

夕方になると、ランタンの灯りが水面に反射し、幻想的な夜景が広がります。
昼は伝統建築を背景にした風情ある写真を、夜は灯りに包まれたロマンチックな写真を撮るのがおすすめです。

民芸品・雑貨ショップ

通り沿いには地元アーティストが手がける工芸品店や雑貨屋が点在しています。
竹かご、布細工、手刺繍、藍染(ブルーダイ)など、客家の手仕事が生きるアイテムが多く、旅の思い出にぴったり。
値段も手頃で、観光客向けというよりは地元志向の店が多いのも魅力です。

また、一部の店では「手作り体験」も実施しており、自分で藍染ハンカチを作ったり、竹のストラップを編んだりすることもできます。
時間がある人は、こうしたワークショップに参加して、文化体験を楽しむのもおすすめです。

グルメ・カフェ情報——食とお茶でひと休み

甘坑古鎮のもうひとつの楽しみは「食」。
古鎮の通りには、客家料理を中心にした食堂やレストランが軒を連ねています。

素朴で奥深い客家料理

代表的なのが「釀豆腐(ニャンドウフ)」と呼ばれる豆腐の肉詰め料理。
豆腐の優しい味わいと肉の旨味が絶妙に合い、素朴ながらも奥深い味わいが楽しめます。

「鹹雞(シェンジー)」は塩漬けにした鶏肉を蒸し焼きにしたもので、しっとりとした食感と塩味のバランスが絶妙。
また、「梅菜扣肉(メイツァイクーロウ)」という豚バラ肉と漬け野菜の煮込み料理も、客家の定番メニューとして人気があります。

どれも見た目はシンプルですが、じっくり煮込まれた味わいに地元文化の深みを感じることができます。

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カフェ文化も充実

伝統的な雰囲気を活かしたリノベーションカフェも多く、散策の途中で立ち寄るのにぴったり。
木造の梁とモダンなインテリアが融合した空間は居心地がよく、地元産の茶葉を使ったミルクティーや、フルーツティーが人気です。

また、花をモチーフにしたケーキやスイーツなど、SNS映えするメニューも豊富。
休日にはテラス席でお茶を楽しむ人々の姿が多く見られます。

【体験談&好きなお茶屋さん】

ここ甘坑古鎮には深圳では珍しいBLAN BUNNYがあります。紅茶の良いにおいが店内だけでなく、店外にも漂い、においに誘われて入りたくなります。このBLAN BUNNYはどこにもあるというわけではなく、限られた観光地しかないため、見つけたら必ず訪れたい場所です。ここ甘坑古鎮にもあるのでぜひ立ち寄ってみて下さい。

アクセス・行き方 深圳中心部から日帰りで気軽に行ける古鎮

甘坑古鎮は深圳市竜崗区に位置し、市中心部(羅湖・福田・南山など)からもアクセスしやすい観光地です。
公共交通機関も整っており、タクシー・地下鉄・バスのいずれでも訪問可能です。

地下鉄を利用する場合(最もおすすめ)

最寄り駅は深圳地下鉄10号線「甘坑站」です。
この駅は深圳の主要エリア(福田駅や崗廈北駅)から直通で行けるため、観光客にとってもアクセスが簡単です。

駅を出ると「甘坑古鎮(Gankeng Ancient Town)」の案内標識があり、それに従って徒歩でおよそ15分ほど。
途中には商業施設や住宅街を抜けるルートが続きます。歩道も整備されており、初めてでも迷いにくい道のりです。

体力に不安がある場合や天候が悪い日には、駅前からタクシー(または滴滴出行アプリ)で約5分(10元前後)で到着できます。

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タクシー・配車アプリを利用する場合

深圳中心部(羅湖・福田・南山など)から甘坑古鎮まではおおよそ30〜45分ほど。
距離にして約25km前後で、交通状況によりますが40〜60元程度で到着します。

深圳では「滴滴出行(DiDi)」という配車アプリが非常に便利。
行き先に「甘坑古鎮」と入力するだけで目的地が自動表示され、支払いもアプリで完結します。
英語表記にも対応しているため、中国語に不慣れな旅行者でも安心です。

帰りも同様に、古鎮の正門付近にタクシー乗り場があり、配車アプリを利用すればスムーズに帰路につけます。

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バスを利用する場合

市内各地から甘坑古鎮へ向かう路線バスも運行されています。
例えば、竜崗区や布吉地区から出発する「M364」や「M435」などがあり、最寄りの停留所「甘坑客家小鎮」まで乗車可能です。

ただし、バスは便数がやや少なく、道路の混雑状況によっては時間がかかる場合もあるため、観光目的なら地下鉄+徒歩またはタクシー利用が便利です。

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駐車場情報(自家用車・レンタカー利用時)

古鎮の入り口付近には大型の駐車場があり、駐車料金は1時間あたり5元前後
休日や連休シーズンは混雑するため、午前中早めの到着がおすすめです。
駐車場から古鎮入口までは徒歩3〜5分ほど。

位置情報まとめ

  • 住所:深圳市竜崗区布吉街道甘坑村
  • 最寄駅:深圳地鉄10号線「甘坑站」
  • 所要時間(目安)
    • 羅湖駅から:約40分
    • 福田駅から:約35分
    • 南山(科技園)から:約45〜50分

交通アクセスが良いため、深圳市内観光の合間に半日〜1日で訪れることができます。

観光のコツとおすすめの時間帯 昼と夜で二度楽しめる古鎮

甘坑古鎮は、昼と夜でまったく違う表情を見せるのが魅力です。
観光の目的に合わせて時間帯を選ぶことで、より深くこの街を味わうことができます。

昼:街歩きと文化体験を満喫

午前中〜午後にかけては、観光や文化体験に最適な時間帯です。
日中は各店舗や博物館が開いており、伝統工芸体験やお土産探しを楽しむことができます。

おすすめの過ごし方:

  1. まずは正門エリアから古鎮中心へ向かって散策。
  2. 客家建築の街並みを写真に収めながら、甘坑客家博物館で文化を学ぶ。
  3. 昼食は客家料理のレストランで地元の味を堪能。
  4. 午後はおしゃれなカフェでティータイム。

昼間は日差しが強いため、夏場は帽子・日焼け止め・飲み水を忘れずに。
また、石畳の道は歩きやすい靴を選ぶと快適に回れます。

【体験談&お昼だからこそ撮れるSNS映え写真】

甘坑古鎮はライトアップがきれいである故、夜に訪れる人が多いです。しかし、二中でも日の光があるからこそ、撮れるショットが多く存在します。天気の良い時に訪れてベストショットをたくさん撮ってみて下さい。

夕方〜夜:ランタンの灯りがともる幻想的な時間

夕方以降は古鎮の雰囲気が一変。
通りに吊るされた無数のランタンが灯り、柔らかな光が川面や瓦屋根に映り込みます。

昼間の活気ある雰囲気から一転して、ロマンチックで落ち着いた時間が流れ始めます。
カップルや写真好きの旅行者にとって、ベストショットを狙うなら18時〜20時台が狙い目です。

川沿いにはカフェやバーもあり、夜風に吹かれながらお茶やビールを楽しむのもおすすめ。
また、季節によってはミニコンサートや伝統舞踊のパフォーマンスが開催されることもあります。

Trip.com https://hk.trip.com/?locale=zh-HK&curr=USD

ベストシーズン

  • 春(3〜5月):花が咲き、気温も穏やかで散策に最適
  • 秋(10〜11月):湿度が低く、空気が澄んでいて写真映えも抜群
  • 夏(6〜9月):日中は暑いため、夕方からの観光が◎
  • 冬(12〜2月):比較的静かで観光客が少なく、落ち着いた雰囲気を楽しめる

深圳は年間を通じて温暖なので、季節を問わず訪問できますが、湿度の高い夏は日中の観光を避け、夕方〜夜に訪れるのがおすすめです。

まとめ 深圳で感じる「もうひとつの中国」

深圳・甘坑古鎮は、現代都市の中に残る“伝統の島”のような存在です。
急速な発展を遂げた深圳の中で、客家文化という古くからの知恵と美しさを感じられる貴重な場所。

木造の街並みを歩きながら、地元料理を味わい、カフェでひと休みする——。
そんな何気ない時間が、旅の思い出をより豊かにしてくれます。

アクセスが良く、観光のしやすさも魅力。
「古き良き中国の雰囲気を味わいたい」「写真映えするスポットを探している」という人には、間違いなくおすすめの場所です。

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