中国・広東省の大都市「広州」にそびえ立つ近未来的なタワー、それが「広州塔(カントンタワー)」です。高さはなんと約600メートル。夜になるとタワー全体が七色にライトアップされ、その幻想的な姿は、まさに“広州のシンボル”と呼ぶにふさわしい存在です。
私は先日、初めてこの広州塔を訪れましたが、想像以上に見どころ満載で、観光スポットとしての完成度の高さに驚かされました。展望台からの絶景や、世界一高い場所にある絶叫アトラクションなど、「ここでしか味わえない楽しみ」がぎゅっと詰まっています。
この記事では、広州塔の魅力をたっぷりとご紹介しながら、アクセス方法やチケット情報、おすすめの時間帯など、これから訪れる方に役立つ情報もあわせてお届けします。
広州のシンボル、広州塔ってどんな場所かな?
広州塔への行き方からおすすめ情報まで解説するよ!
1. 広州塔とは?【基本情報】
広州塔(カントンタワー)は、中国南部の大都市・広州市の中心部、海珠区に位置するランドマークタワーです。2010年のアジア競技大会を前に建設され、現在では観光客にとって欠かせない定番スポットとなっています。
その高さはなんと約600メートル(正確には604メートル)に達し、世界でもトップクラスの高さを誇ります。建物は地上450メートルまでが主な展望フロアなどの使用部分で、さらに上部にはアンテナ塔が伸びています。

このタワーの最大の特徴は、独特の曲線を描いた優雅なデザイン。細くくびれた中腹部分の形状から、地元では親しみを込めて「小蛮腰(シャオマンヤオ)」と呼ばれています。これは中国古代の美女を指す言葉で、細くくびれた腰を意味し、「女性の美しいプロポーションのよう」と評されるデザインです。
昼間は白く輝くその姿を、夜になると美しくライトアップされ、広州市内のどこからでもその存在感を放っています。観光だけでなく、写真好きや建築好きの方にとっても見逃せないスポットです。
2. 見どころ・アクティビティ
広州塔には、ただ高いだけではない“体験型の魅力”が満載です。スリル、絶景、グルメ、そしてロマンチックな夜景まで、一日いても飽きない充実したアクティビティが揃っています。
● 展望台(108〜112階):広州を一望できる絶景スポット

高さ450メートルの位置にある展望台は、広州の街並みを360度パノラマで見渡せる大迫力の空間。晴れた日には珠江の流れや周囲の高層ビル群、遠くの山々まで見渡せます。床の一部がガラス張りになっていて、真下を覗くスリルも体験できます。
● スカイドロップ:世界一高い絶叫マシン!
展望台のさらに上、屋上部分には「スカイドロップ(Sky Drop)」と呼ばれるフリーフォール型アトラクションがあります。地上488メートルという、世界でも最も高所にあるスリル系アトラクションのひとつ。高所からの急降下は、叫ばずにはいられないインパクト!高いところが好きな方にはぜひチャレンジしてほしい体験です。
● 観覧車:空中を歩くような感覚

一般的な観覧車とは異なり、広州塔観覧車は傾斜のあるレールを走行します。ぐるりと一周10分~15分ほどの時間でタワーの周りを移動します。美しい広州の景色を邪魔になるもの一切なく見ることが出来ます。すぐに満席になってしまうのでアプリなどで事前に予約しておくと、安心して乗ることが出来ます。
● 回転レストラン:絶景とともに味わう広州グルメ

展望台の中には、ゆっくりと回転しながら360度の景色を楽しめる回転レストランもあります。記念日やちょっと特別な旅の思い出づくりにぴったり。ランチタイムは比較的リーズナブルで、夜は夜景を眺めながらロマンチックなひとときを過ごせます。
● 夜景・ライトアップ:写真映え間違いなし!

広州塔は夜になると全体がカラフルにライトアップされ、街の夜景と相まって幻想的な光景が広がります。ライトアップの色は時間や日によって変化するため、訪れるたびに違った美しさを楽しめます。おすすめの撮影スポットは、珠江沿いの遊歩道や対岸の「花城広場」周辺。三脚を使ってゆっくり撮影すれば、映える写真が撮れること間違いなしです。
3. チケット・料金・予約方法
広州塔を訪れる際、チケットの購入方法や料金体系を事前に把握しておくと、スムーズに観光を楽しめます。以下に、チケットの購入方法、料金、割引情報についてご紹介します。
● チケットの購入方法:公式サイト vs 現地購入
広州塔のチケットは、以下の方法で購入できます。
- 公式サイトでのオンライン購入:事前に公式サイトでチケットを購入することで、混雑時でもスムーズに入場できます。
公式サイトはこちら(https://www.cantontower.com/)
- 現地のチケットカウンターでの購入:当日、現地のチケットカウンターでも購入可能ですが、混雑時には待ち時間が発生することがあります。
- 旅行サイトでの予約:Trip.comなどの旅行サイトでは、チケットの事前予約が可能で、割引価格が適用される場合もあります。 (jp.trip.com)
【体験談&手続きの流れ】
①私の場合は中国のアプリから広州塔の入場チケット(QRコード)を購入しました。ただ、アプリ上でチケットを購入しても実物のチケットに変える必要があります。なので、広州塔に着いたらまずは実物のチケットに変えるための入場口に行きます。

②今回は休日だったので発券する機械まで行くのに15分程かかりました。空いていれば3~5分ほどで発券機に到着することが出来ると思います。

③発券機まで行ったら、アプリで取ったQRコードをかざします。確認ボタンを押して発券します。これで無事に入場することができます。横には広州塔のパンフレットもあります。


➃入場券を持って最後に向かうのは荷物検査場。手荷物をベルトコンベアにのせて、金属探知機を通って広州塔に入ることが出来ます。

● 各展望階やアクティビティごとの料金表(参考)

広州塔のチケット料金は、選択する展望階やアクティビティによって異なります。以下は一例です(価格は参考値であり、変更される場合があります)。
プラン名 | 内容 | 参考価格(人民元) |
展望台入場券 | 108~111階の展望台への入場 | 約150元 |
展望台入場券+ フリーフォール体験 | 世界一高いフリーフォールアトラクション | 約270元 |
展望台入場券+観覧車体験 | 最高の景色を展望台の周りを移動しながら観察 | 約300元 |
展望台入場券+ 回転レストランセット | 食事付きの展望台入場券 | 約360元 |
総合パッケージ | 展望台+フリーフォール+スカイウォーク | 約550元 |
※最新の料金情報は、公式サイトや旅行サイトでご確認ください。
【体験談&エレベーターに乗るまでの流れ】
①入場してからすぐの場所にエレベーター乗り場があります。子ども連れの場合は別の場所からエレベーターに乗れるようにしてくれます。

②20分ほど並んで自分の番が来たらエレベーターに乗ります。

③1階から一気に107階まで行くことが出来ます。エレベーターにのっている最中は外の景色も見ることができるのでカメラの用意をするのがおススメ!

➃エレベーターを出たら美しい景色が広がります。フロアを一周して色々な方角の景色を見てみて下さい。

● 割引情報とお得な購入方法
- オンライン予約割引:Trip.comなどの旅行サイトで事前に予約すると、割引価格が適用される場合があります。 (jp.trip.com)
- パッケージプランの利用:複数のアクティビティがセットになったパッケージプランを選ぶと、個別に購入するよりもお得になることがあります。
- 学生・シニア割引:学生証やシニア証明書を提示すると、割引が適用されることがあります。
訪問前に、公式サイトや旅行サイトで最新の割引情報を確認することをおすすめします。
4. 行き方・アクセス
広州塔は市内中心部に位置しており、公共交通機関を使えばアクセスも非常に便利です。観光の拠点からの移動もしやすいため、初めての広州旅行でも迷わず訪れることができます。
● 地下鉄でのアクセス:最も便利!
最もおすすめなのが、広州地下鉄3号線「広州塔駅」を利用する方法です。この駅は広州塔に直結しており、改札を出ればすぐにタワーが目の前に現れます。
また、「APM線(珠江新城新交通システム線)」も同駅に乗り入れており、ビジネス街や繁華街からのアクセスも簡単です。
市内の主要駅(例:広州東駅や天河など)からも乗り換え1回以内で到着できるため、観光の途中に立ち寄りやすいのも魅力です。

● タクシーやバスでのアクセス
広州市内の主要ホテルや観光地からは、タクシーの利用も便利です。タワーのふもとにはタクシー専用の乗降エリアがあり、ドライバーに「広州塔(グァンジョウ ター)」と伝えるだけで通じることがほとんどです。
また、市バスも複数路線が広州塔周辺に停車しますが、観光客には地下鉄かタクシーの方が分かりやすいでしょう。

● 珠江ナイトクルーズからの眺めもおすすめ

広州塔を少し離れた場所から眺めたい方には、珠江(パールリバー)ナイトクルーズがおすすめ。
川の上からライトアップされた広州塔を見上げると、その美しさとスケール感に圧倒されます。
クルーズは塔の近くの埠頭から出発するルートもあり、クルーズと塔観光をセットで楽しむプランも人気です。
5. 周辺スポットと一緒に行くなら
広州塔の周辺には、近代的で魅力的な観光スポットが数多くあります。半日〜1日かけて周辺エリアを散策するのもおすすめです。以下は特に人気のスポットです。
● 花城広場(夜景スポット)
広州塔の対岸に広がる「花城広場(フアチョン広場)」は、広州市のランドマークが集まるエリア。夜になるとビル群や噴水がライトアップされ、美しい夜景スポットとしても有名です。広州塔を含む珠江沿いの景色を写真に収めるには最適な場所です。
● 広東省博物館(無料・モダンな建築)
花城広場のすぐそばには「広東省博物館」があります。近未来的な建物のデザインが印象的で、館内では広東の歴史・文化・芸術を無料で楽しめます。エアコン完備で、暑い日や雨の日の観光にもぴったり。
● 珠江新城のショッピングモール
広州の新都心「珠江新城」には、ハイセンスなショッピングモールが集まっています。高級ブランドからローカル系のセレクトショップ、カフェ、レストランまで幅広く揃っているので、観光の合間に休憩や買い物を楽しめます。
● 珠江ナイトクルーズ(再掲)
すでにアクセスの項目でも紹介しましたが、やはり外せないのが珠江ナイトクルーズ。広州塔の美しいイルミネーションを川の上から眺める特別な体験は、一日の締めくくりにぴったり。予約はオンラインでも可能で、複数のコースが用意されています。
【体験談&おすすめのお店】
①今回は広州塔の前にある広州塔広場というショッピングモールに行きました。実はこのショッピングモール内に一つ星の日本ラーメン店があります。

②コンジキノホトトギスという日本の東京にもあるラーメン店があります。店内はカフェと併設されています。店内は広くてきれいでした。
③値段は少し高めですが、広州でも数少ない日本の美味しいラーメンを食べることが出来ます。みなさんも広州塔に行ったときはぜひ行ってみて下さい。



6. 実際に行ってみた感想(体験記)
初めて広州塔を訪れたとき、そのスケールと近未来的な雰囲気に圧倒されました。展望台からの景色やユニークなアクティビティ、ライトアップなど、写真では伝えきれない魅力が満載です。以下は、実際に行って感じたことや、これから行く人へのアドバイスです。
● 混雑具合とおすすめの時間帯

私が訪れたのは休日のお昼ごろでしたが、展望台はそれほど混雑しておらず、ゆっくり景色を楽しめました。
特におすすめの時間帯は、夕方16〜17時頃に入場して、日没から夜景までを楽しむプラン。昼と夜、2つの表情を一度に楽しめるのでお得感があります。
中国の連休(国慶節・春節など)はかなり混雑するため、事前予約や時間帯の工夫が必要です。
● 写真スポット紹介

広州塔では、写真映えするスポットがたくさんあります:
- 展望台からのパノラマビュー:特に日没後はビル群の灯りが輝いて幻想的。
- スカイウォークのガラス床:足元が透明で、スリル満点の写真が撮れます。
- 外からの全景撮影:対岸の「花城広場」や「海心沙」エリアからは、広州塔全体を収めた美しい写真が撮れます。ライトアップされた夜景も必見です。
● 高所が苦手な方への注意点
広州塔は高さ600m近くあり、展望台も非常に高所にあるため、高いところが苦手な方にはフリーフォールやガラス床は少しハードルが高いかもしれません。
実際、私の同行者はスカイウォークの途中で足がすくんでしまい、途中から外を見ずに歩いていました(笑)。私の場合は111階の外に出て、上を見上げたときに高さと恐怖をじわりと感じました。写真はその時の視点です。
苦手な方は、屋内の展望フロアでゆっくり景色を楽しむのがおすすめです。それでも十分に感動的な景色を味わえます。

7. 旅行の豆知識・注意点
広州塔はとても快適に観光できる場所ですが、中国ならではの注意点や知っておくと便利な情報もいくつかあります。スムーズに楽しむためのポイントをまとめました。
● 所要時間の目安は2〜3時間程度
展望台の見学だけなら1〜1.5時間ほどでも十分楽しめますが、フリーフォールやスカイウォーク、回転レストランなども体験するなら2〜3時間は見ておくと安心です。
夕方から夜にかけての訪問であれば、日没→夜景の移り変わりをゆっくり堪能できます。前後の時間に余裕をもって上るのがいいと思います。
ちなみに長時間登っても飲料水などは売られているので安心して大丈夫です。下の写真が広州塔で売っている水です。

● 中国アプリ(WeChat・Alipay)は使える?
中国ではキャッシュレス決済が主流で、WeChat Pay(微信支付)やAlipay(支付宝)が多くの場所で使えます。広州塔でもこれらのアプリは対応していますが、海外発行のクレジットカードに対応しているかどうかはアプリによって異なるため、事前にアカウント設定しておくと安心です。
※最近では、外国人観光客向けに「海外カードの登録」も対応が進んでいます。
また、クレジットカード(VISA/Mastercardなど)も使える施設が多いですが、念のため少額の現金(人民元)も持っておくと安心です。
● 中国語ができなくても大丈夫?
基本的な案内や表示は中国語+英語併記がされており、外国人観光客にも配慮されています。
展望台やアトラクションの受付スタッフも、簡単な英語対応ができる人が多いので、英語が少しできれば問題なく観光可能です。
ただし、チケット購入時やアプリの利用などは中国語表記が多いので、翻訳アプリ(Google翻訳やWeChatのカメラ翻訳機能)をスマホに入れておくと安心です。
8. まとめ・こんな人におすすめ
広州塔は、その高さやデザインのユニークさだけでなく、展望台や絶叫アトラクション、美しい夜景まで楽しめる、まさに広州観光のハイライトと言えるスポットです。
特におすすめなのは、こんな方です:
- 観光好き・写真好きの方:高層からのパノラマビューやライトアップされた塔の姿は圧巻で、撮影スポットも豊富。SNS映えも間違いなし。
- 高い所やスリルを楽しみたい方:スカイウォークやスカイドロップなど、日本ではなかなか体験できないアトラクションも魅力です。
- 広州で絶対に外せない観光地を探している方:広州塔は地元の人からも愛されるシンボル。珠江沿いの夜景や周辺エリアと合わせて訪れると、広州らしさを存分に感じられます。
初めて広州を訪れる方も、何度も来ている方も、きっと新しい発見があるはず。ぜひ一度、実際に足を運んでそのスケールと魅力を体感してみてください!