中国生活

中国高速鉄道「2等席(セカンドクラス)」徹底解説!座席・料金・快適さまとめ

中国を旅行するときに欠かせない移動手段といえば「高速鉄道(高鉄)」。北京や上海、広州、深圳など大都市を結ぶ高速鉄道は、日本の新幹線に匹敵する便利さと速さで、観光客にも大人気です。
その中でも最も利用されているのが「セカンドクラス(2等席)」。料金が安く、気軽に乗れる一方で、「座席は狭くない?」「快適に過ごせるの?」と気になる人も多いはず。

この記事では、中国高速鉄道の2等席について 座席の特徴・料金・サービス・利用時の注意点 を詳しく解説します。これから中国を旅する方が安心して乗れるよう、体験を交えながら紹介していきます。

まるみ

セカンドクラスって本当に安くて便利だよね!

まるもん

「セカンドクラス」ってランクだけど、日本のファーストクラス並みに快適なんだ!一緒に見ていこう!

中国高速鉄道の概要

中国の高速鉄道(高鉄)は、いまや世界最大規模の鉄道ネットワークを誇ります。北京〜上海、広州〜深圳、成都〜重慶など、主要都市間を縦横無尽に結んでおり、総延長距離は日本やヨーロッパを大きく上回るほどです。下の写真は中国全土の中国鉄道の路線図です。かなり色々な場所に路線が伸びていることが分かりますね。

Trip.com https://jp.trip.com/

走行速度は最高で時速300kmを超え、飛行機に匹敵する速さで移動できるのが大きな魅力。たとえば北京から上海までは、飛行機なら空港までの移動やチェックインを含めて4〜5時間かかりますが、高速鉄道なら市内中心部からわずか4時間半前後で到着します。

また、利便性の高さから観光客だけでなく、ビジネス出張や日常の移動にも広く利用されています。駅は市街地にあるためアクセスがよく、セキュリティや運行管理もしっかりしているので、外国人旅行者でも安心して利用できる交通手段です。

セカンドクラス(2等席)とは?

中国高速鉄道のセカンドクラス(2等席)は、日本の新幹線でいう「普通車」にあたる座席クラスです。車内は 3列+2列の5席配置 となっており、最も多くの乗客が利用する一般的な席です。

料金が安く設定されているため、コストを抑えて移動したい旅行者や通勤客に人気。座席はリクライニング機能があり、足元のスペースも短時間の移動なら十分。ややコンパクトではありますが、清潔で快適に過ごせるのが特徴です。

他クラスと比べると、1等席は2+2列のゆったりした配置で、座席幅やリクライニングの角度も広め。さらに上のビジネスクラスは、新幹線のグリーン車以上に豪華で、フルフラットにできるシートや専用サービスが用意されています。

そのため、「安さと快適さのバランス」を重視する人には2等席がベストチョイス。観光でも出張でも、多くの人がこのクラスを選ぶ理由がよくわかります。

座席の快適さ

■ リクライニング機能

2等席の座席にはリクライニング機能が付いています。ただし角度は浅めで、ここの部分だけについては日本の新幹線や飛行機のエコノミークラスと同程度と考えるとイメージしやすいでしょう。後ろの人に大きく迷惑をかけるほどは倒れないため、混雑時でも安心して使えます。長距離路線では少し物足りなさを感じる人もいますが、座り心地は安定しており、移動中に本を読んだりスマートフォンを操作したりするには十分です。

■ テーブル・コンセント

各座席の背面には折りたたみ式のテーブルがあり、飲み物や軽食を置いたり、パソコン作業をしたりすることができます。テーブルサイズはノートパソコン(13〜15インチ)を置ける程度なので、ちょっとした仕事や勉強にも活用可能です。

また、近年の新しい高速鉄道車両では 座席下や窓側の壁に電源コンセント が備えられています。スマートフォンやタブレットの充電に便利で、長時間の移動でも安心です。ただし、古い車両や一部の短距離路線では設置されていない場合もあるため、予備のモバイルバッテリーを持っておくと安心です。

■ 座席間隔

2等席のシートピッチ(座席間隔)はおおよそ1メートル前後で、日本の新幹線普通車に近い広さです。身長170cm程度の人なら足元にある程度余裕があり、前席の下にバッグを置いても窮屈に感じにくいでしょう。とはいえ、長時間(4〜6時間以上)の乗車では少し狭く感じる場合もあるので、体を伸ばしたい人やゆったり休みたい人は1等席を選ぶとより快適に過ごせます。

■ 車内の清潔さ

中国の高速鉄道は、車内の清掃がとても行き届いているのが印象的です。座席や床は常に清潔に保たれており、トイレや洗面台も定期的にチェック・清掃されています。列車によっては洋式トイレやおむつ替え台が設置されている車両もあり、子連れ旅行にも安心です。外国人旅行者にとって「清潔さ」は大きな安心材料のひとつで、初めての乗車でも不安を感じにくい点が2等席の魅力といえるでしょう。

【体験談&肘置きについているQRコードを読むと・・・】

中国の高速鉄道に乗ると、座席の肘置きについているQRコードが気になると思います。実はこれ、ご飯を注文したり、お土産を買えたりするQRコードなんです。

実際に読み込んでみると次のような画面になります。ここでは、どんなことができるのか画面を見せながら解説していきます。

①一番初めにQRコードを読み込んだら下のような画面になります。ここで青色のボタンを押すと乗車区間の選択画面になります。

②画面が切り替わったら乗車区間を選択します。出発地、降車地を選択したら青色ボタンを押して注文ができるようになります。

③高速鉄道の車両にある食堂が出てくるのでここを選択します。

➃高速鉄道の番号、座席位置などが出てくるので、あっていれば画面下の黄色ボタンを押します。

⑤飲み物はコーヒーやお茶だけでなくジュースもあります。

⑥食べ物はお菓子だけでなく、お弁当もあります。

⑦お弁当を選ぶと拡大されます。ちょうどこんな感じでご飯とおかずがついてきます。

⑧中華だけでなく洋式のお弁当もありますよ。

⑨必要分を選択して支払うと、注文終了です。しばらくすると乗務員の方が商品を席まで持ってきてくれます。お弁当も熱々で出来立てのものを持ってきてくれるのでありがたいです。

サービス・設備

■ 車内販売

高速鉄道の車内では、ワゴン販売が定期的に回ってきます。飲み物やスナック類のほか、ボックスに入ったお弁当(弁当=盒饭)が購入できます。価格は20〜60元程度とやや割高ですが、味は悪くなく、気軽に食事を済ませられるのが魅力です。中国らしい牛肉麺や炒飯風のお弁当が多く、旅気分を盛り上げてくれます。食べ物を持ち込む人も多く、駅構内で売られているパンや飲み物を買って乗車するのもおすすめです。

■ トイレ・洗面台

各車両にはトイレがあり、洋式・和式どちらも設置されている場合があります。新しい車両では洋式トイレが増えており、清掃もこまめに行われるため清潔に保たれています。洗面台には液体石けんやハンドドライヤーが用意されていることが多く、長距離移動でも快適に利用できます。子連れ旅行者に便利なおむつ替え台を備えた車両もあり、日本の新幹線と比べても遜色ない設備といえます。

■ 荷物置き場

2等席の荷物収納は大きく2種類あります。ひとつは座席上部の荷物棚で、キャリーケースやリュックを置ける十分なスペースがあります。もうひとつは車両の前後にある大型の荷物置き場で、大型スーツケースを収納するのに便利です。利用者が多いと混雑することもあるため、貴重品は必ず手元に置いておきましょう。

■ Wi-Fi・充電環境

一部の新しい路線では、無料Wi-Fiサービスが提供されています。ただし接続が不安定な場合も多く、速度もあまり速くはありません。メールやSNS程度なら利用できますが、動画視聴や大きなデータ通信には不向きです。
そのため、安定した通信が必要な人は、中国国内で使えるSIMカードやポケットWi-Fiを事前に用意しておくのが安心です。また、座席付近に設置されている電源コンセントは、スマホやPCの充電に非常に便利で、長距離移動の強い味方となります。

■ その他の設備

長距離列車では、専用の食堂車(餐车)が連結されている場合もあります。ここでは定食や麺類などの温かい食事を注文でき、座席を離れて気分転換ができるのも魅力です。加えて、各車両の連結部には給湯器があり、カップ麺やインスタントコーヒーを作ることも可能です。中国人乗客がカップ麺を楽しんでいる姿はよく見かける光景で、「中国高鉄の旅の定番」といえるでしょう。

【体験談&先ほどのQRコードの続き】

先ほど紹介したQRコードですが、商品を購入する以外にも実は様々な受けられるサービスがあります。ここでいくつか紹介します。

①自分の今いる場所を確認できる

一見何の特別感も感じない位置情報の確認ですが、高速鉄道に乗ったままではグーグルマップや百度地図を使っても現在地がずれることがよくあります。このサービスを使うと現在地がほぼずれることなく確認できるので正確に次の停車時間を確認することが出来ます。

②お土産を買うことができる

QRコードを読み込むと、飲食物を買うことができるだけでなく、お土産として旬のフルーツやお菓子を買うことができます。

観光地のお土産屋さんや駅構内で買い忘れた方は、ぜひ高速鉄道の中で買ってみて下さい。

③お手伝いのサービスを申し込める

車いすの方など、電車に乗車・下車する際にお手伝いが必要な方はQRコードから申し込むことが出来ます。車両番号、座席番号を確認して、申し込むと乗務員が手伝ってくれます。

➃故障した箇所を伝えられる

こちらは乗車中に即サービスを受けられるわけではないですが、破損個所などを伝えることによって、修理を依頼することが出来ます。

⑤評価ができる

こちらもすぐにサービスが受けられたり、直接自分にメリットが出てくるわけではないですが、高速鉄道の乗車に関する評価をすることが出来ます。自分の意見を反映することができるので気になる点がある方は書き込んでみていいかもしれません。

⑥遺失物を登録できる

こちらは自分の座席や廊下に落ちていた忘れ物を登録できるサービスです。場所や遺失物の詳細を入力して乗務員に渡すことで探し主が遺失物を見つけられます。

⑦ホテルを予約できる

このホテル予約のサービスですが、こちらは目的地に応じて、予約可能な適切なホテルをすぐに表示してくれるサービスです。一般的な予約アプリと大きな差はありませんが、予約アプリをダウンロードしなくていい所がメリットとしてあります。

チケット料金と購入方法

■ 料金相場

中国高速鉄道の2等席は、路線や距離によって料金が変わります。例えば、北京〜上海間では約670元前後、広州〜深圳間なら約80元前後が目安です。

距離が長いほど料金は高くなりますが、飛行機に比べて移動時間とアクセスの便利さを考えると、コストパフォーマンスは非常に高いです。

■ ファーストクラスとの価格差

同じ列車でも、1等席やビジネスクラスを選ぶと料金は大きく変わります。1等席は2等席に比べて100〜200元程度高く、ゆったりしたシートとリクライニング、座席幅の広さなど快適性が向上します。長距離移動やゆったり休みたい場合は1等席も検討の価値がありますが、観光や短距離移動なら2等席で十分です。

■ チケット購入方法

チケットは以下の方法で購入可能です。

  • 公式アプリ「12306」:中国鉄道公式アプリで、座席指定や日時選択も簡単。外国人でもパスポート番号で購入できます。
  • 旅行代理店:旅行会社やオンライン代理店でも予約可能。日本語対応のサイトもあるため、言語面で不安な場合はこちらが安心です。
  • 駅の窓口:大都市駅では直接窓口で購入できます。ただし混雑時は長時間並ぶこともあるため、早めの購入がおすすめです。

■ 座席指定のコツ

2等席でも、座席位置を工夫すると快適さが変わります。

  • 窓側か通路側か:景色を楽しみたいなら窓側、トイレや通路にすぐ出られる方が便利なら通路側。
  • 進行方向:座席が進行方向に向いているか逆向きかも指定できます。酔いやすい人は進行方向に座るのがおすすめです。
  • 車両の前後:車両の前方は比較的静かで揺れも少なく、後方はトイレやワゴン販売へのアクセスが良いなど、目的に合わせて選ぶと快適に過ごせます。

利用時の注意点

■ 改札・セキュリティチェック

中国の高速鉄道はセキュリティチェックが非常に厳しく、改札を通る際には手荷物のX線検査や金属探知機のチェックがあります。特に大都市の駅では混雑する時間帯も多いため、乗車予定時刻の30〜60分前には駅に到着しておくことをおすすめします。余裕を持つことで、慌てずに落ち着いて手続きができます。

■ パスポートの携帯

外国人旅行者がチケットを購入したり、改札を通過する際にはパスポートが必須です。パスポートは身分証明書代わりになるため、チケット購入時から乗車まで常に携帯しておきましょう。紛失すると乗車できなくなるので注意が必要です。

■ 駅構内の移動時間

北京南駅や上海虹橋駅などの主要駅は非常に大きく、改札からホームまで距離があります。荷物が多い場合や高齢者・子連れの場合は、余裕を持ってホームまで移動できる時間を考慮すると安心です。また、駅構内には飲食店やコンビニもありますので、時間がある場合は軽食や水の購入もできます。

■ ピーク時の混雑

中国の高速鉄道は、春節や国慶節などの大型連休や週末は非常に混雑します。チケットがすぐに売り切れることも多いため、事前に予約して座席を確保するのが安心です。旅行計画が決まったら早めに予約しておくと、希望の時間帯や座席位置も選びやすくなります。

まとめ

中国高速鉄道のセカンドクラス(2等席)は、コストパフォーマンスを重視しつつ快適に移動したい人にぴったりの選択肢です。座席はリクライニング機能や折りたたみテーブル、電源コンセントなど必要最低限の設備が整っており、短距離・中距離の旅行や観光、出張でも十分に満足できる環境です。

さらに、車内は清潔に保たれ、荷物置き場やトイレも整備されているため、初めて利用する外国人旅行者でも安心して乗車できます。料金も1等席やビジネスクラスに比べてリーズナブルで、移動コストを抑えたい人には最適です。

ただし、長距離移動やよりゆったりした空間を求める場合は、1等席やビジネスクラスを検討するのもおすすめです。座席の広さやリクライニングの角度、快適性は確かに違いがありますが、2等席でも十分に快適に移動できるのが中国高速鉄道の魅力といえるでしょう。

結論として、「安く、快適に、効率よく移動したい人」には2等席が最適な選択肢です。これから中国を旅する際は、ぜひ2等席の快適さを体験してみてください。

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