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【成都観光】三国志の聖地・武侯祠を徹底ガイド!歴史と庭園美を楽しむ旅

成都武侯祠(せいと・ぶこうし)は、三国時代の蜀漢を支えた名宰相・諸葛亮を祀る歴史的な廟です。正式名称は「成都武侯祠博物館」。成都市の中心部に位置し、地下鉄やバスでアクセスしやすく、観光ルートにも組み込みやすいスポットです。

境内には、諸葛亮の像をはじめ、劉備や関羽、張飛といった蜀漢の英雄たちを祀る建物が並び、三国志の世界観にどっぷり浸ることができます。現在の姿は明代から清代にかけて整備されたもので、重厚な赤壁や伝統的な建築様式、静かな庭園などが調和し、歴史好きだけでなく、建築や庭園美を楽しみたい人にもおすすめです。

観光の所要時間はおよそ1時間半から2時間。歴史資料をじっくり眺めるのもよし、庭園の回廊を散策しながらゆったりと過ごすのもよし。成都を訪れるなら、まず押さえておきたい名所のひとつです。

まるみ

武侯祠って成都観光の中ではかなり有名な場所だよね!

まるもん

三国志のファンからしたら大好きな場所だよね!私はあまり詳しくないけれど、それでも独特の雰囲気があっていい場所だよ!

歴史的背景

武侯祠が祀る諸葛亮(181~234年)は、三国時代の蜀漢を支えた名軍師にして政治家です。若き日の劉備に三顧の礼で迎えられてから生涯をかけて蜀のために尽くし、南方平定(南征)や魏への度重なる北伐を指揮しました。その知略と忠誠心は、現在でも「智の象徴」として語り継がれています。

武侯祠の敷地内には、蜀の初代皇帝・劉備の墓である「漢昭烈廟」も併設されており、諸葛亮と劉備が同じ境内で祀られています。この配置は、主君と臣下の深い絆を象徴しているとも言われ、訪れる人々の心を打ちます。

また、武侯祠は「三国志」ファンにとってまさに聖地。境内の展示や石碑には、関羽・張飛といった義兄弟や蜀の武将たちに関する史料も豊富に残されており、小説や歴史書でしか知らなかった英雄たちが、ここで生き生きとした姿を取り戻します。歴史の重みと物語のロマンが同居する空間――それが武侯祠です。

園内の見どころ

武侯祠の敷地は広く、歴史的建造物と美しい庭園が一体となった空間になっています。ゆっくり歩きながら巡ると、三国志の英雄たちの息遣いが感じられるような雰囲気に包まれます。

【体験談&武侯祠への入り方】

武侯祠に入るためにはまずチケット売り場&ゲートを越える必要があります。チケットはアプリで購入することも出来ますし、直接現地で購入することも出来ます。ただし、必ずパスポートが必要になります。ゲートに入る際に提示を求められるので忘れないようにしましょう。

通った後のゲートを撮った写真。出るときはパスポートの提示は必要ありません。
ゲートを通ると、すぐにきれいな庭園が広がります。

大門と牌坊

境内へ入るとまず目に入るのが、重厚な大門と立派な牌坊(門のような記念碑)。赤い壁と黒瓦のコントラストが荘厳で、これから三国志の世界に足を踏み入れる特別な瞬間を演出してくれます。写真スポットとしても人気です。

諸葛亮像

堂内に祀られている諸葛亮の像は、知恵と忠義の象徴。その静かな表情と落ち着いた佇まいからは、軍師としてだけでなく民のために尽力した人格者としての姿も伝わってきます。参拝者が線香を手向ける姿も多く見られ、いまも人々に敬愛され続けていることを実感できます。

劉備殿(漢昭烈廟)

境内の中心部にあるのが、蜀の初代皇帝・劉備を祀った漢昭烈廟。内部には劉備の像が安置されており、周囲には彼にまつわる歴史資料や碑文が並びます。諸葛亮と並んで祀られていることは、両者の固い絆を象徴しており、歴史ファンにはたまらないポイントです。

【体験談&惠陵という場所】

ここ漢昭烈廟内の惠陵という場所は劉備の墓と言われています。中には墓標があり、中国語で名前が刻まれています。旅行者の中にはお供え物を持ってきている人がおり、墓の前に置いていたりします。墓の周りは一周することができ、気分を落ち着かせながら、雰囲気を味わうことができます。

三義殿

こちらには、劉備・関羽・張飛の義兄弟三人の像が祀られています。三国志の有名な「桃園の誓い」を思い起こさせる空間で、義を重んじる彼らの姿勢に胸が熱くなる人も少なくありません。

三国文化展示館

館内には、三国時代に関連する文物や書簡、石碑などが展示されており、歴史的な資料を間近に見ることができます。日本でも人気の高い『三国志演義』との関わりや、文学的な解釈も紹介されているので、物語と歴史の両面から三国志を楽しむことができます。

【体験談&展示館の中】

この展示館は中国語ではありますが、三国志のことについて深く知ることが出来ます。年代順に事柄が並べられ、それぞれアニメーションや模型を見ながら、リアルタイムのような情景を感じて学ぶことができるおすすめスポットです。翻訳アプリを使いながら周れば、ガイドなしでも理解することができますよ。

庭園エリア

建物の合間に広がる庭園も、武侯祠の大きな魅力。竹林や蓮池が整えられ、四季折々の表情を楽しめます。夏には青々とした蓮の花が池を彩り、秋には竹林が涼やかな風を運んできます。静かな回廊を歩いていると、まるで時が止まったような落ち着いた気分になれます。

見学の楽しみ方

武侯祠をじっくり楽しむためには、ただ歩くだけではもったいないです。歴史や物語を知り、視点を変えて見学することで、より深い体験ができます。

三国志の物語を知ってから訪れる

諸葛亮や劉備といった英雄たちの物語を知っておくと、展示物や建物の意味がぐっと分かりやすくなります。『三国志演義』を事前に読んでおくのはもちろん、漫画やドラマ、ゲームで触れてから行くのもおすすめです。歴史と物語が重なり合うことで、まるで自分が三国時代に迷い込んだかのような感覚を味わえます。

三国志好きなら誰でも知っているであろう「三英雄と呂布の戦い」

書や石碑の拓本をチェック

境内には多くの石碑や書の展示があります。諸葛亮の「出師表」に関する石刻や歴代文人の書は、文字そのものが芸術品。時間があれば拓本体験をしてみるのも面白く、旅の記念として残すことができます。

四季折々の景観を楽しむ

武侯祠は庭園の美しさも魅力のひとつ。春は梅や桜が華やかに咲き、夏には池一面に蓮の花が広がります。秋は竹林や木々が紅葉し、冬は静けさの中で歴史の重みをじっくり感じられます。訪れる季節によって全く違う表情を見せるため、何度訪れても飽きることがありません。

ガイドや音声ガイドを活用する

歴史背景を詳しく知りたいなら、現地の解説ガイド(有料)を頼むのも良い方法です。ガイドさんのストーリーを聞きながら歩くと、ただの建物が「歴史の舞台」として生き生きと立ち上がってきます。また、音声ガイドも用意されているので、自分のペースで見学したい人にはこちらがおすすめです。

観光のヒント・実用情報

開館時間と休館日

成都武侯祠の開館時間は基本的に朝8:30から夜19:00まで(18:00以降チケットの販売は終了)ですが、季節や祝日によって多少変わることがあります。訪問前に公式サイトで最新情報を確認しておくと安心です。特に春節や大型連休の時期は開館時間が延長される場合もあります。

入場料

入場料はおおよそ50元前後で、博物館と庭園の両方を見学できます。上でも書きましたが、チケットは現地窓口で購入できます。ただ、観光シーズンはオンラインで事前購入しておくとスムーズです。入場の上限人数が決まっていることがあります。学生証やシニア向けの割引もあるので、対象の方はパスポートと一緒に提示してみましょう。

アクセス方法

最寄りは地下鉄3号線「高升橋駅」で、駅から徒歩約10分ほど。市中心部からタクシーでもアクセスしやすく、交通の便はとても良いです。また、武侯祠のすぐ隣にある「錦里古街」と合わせて訪れる人が多いため、一度に二つのスポットを楽しめるのも魅力です。

混雑回避のコツ

人気観光地のため、休日や午後は観光客で混雑することが多いです。比較的空いている午前中、特に開館直後に行くと、静かに境内を散策できるのでおすすめです。逆に夕方は団体ツアーが少なくなる傾向があり、写真をゆっくり撮りたい人には狙い目の時間帯です。

撮影に関する注意点

境内は基本的に写真撮影可能ですが、一部の展示室や像の前ではフラッシュ撮影禁止となっています。特に歴史的文物や絵画の保護のために規制されているので、マナーを守って楽しみましょう。庭園や回廊はフォトジェニックなスポットが多く、旅行の思い出にぴったりの写真が撮れます。

【体験談&ここでしか買えないもの】

武侯祠の中にはお土産屋さんがありますが、ここでしか買えないものが多く存在します。ここに訪れる際は武侯祠の外にある一般的なお土産屋さんをよく見てから、ここでしか買えないものを購入する方が良いと思います。

周辺観光との組み合わせ

武侯祠を訪れるなら、近隣や市内の人気スポットもあわせて巡るのがおすすめです。歴史や文化、グルメ、そして可愛らしいパンダまで、一日を充実させる観光ルートを組むことができます。

錦里古街(ジンリーこがい)

武侯祠のすぐ隣にある観光ストリートで、セットで訪れる人がほとんどです。石畳の通りには四川料理の屋台や茶館、工芸品のお店が並び、歩いているだけで昔ながらの成都の雰囲気を味わえます。夜は赤い提灯が灯り、幻想的な景色に変わるので、昼と夜で二度楽しむのもおすすめです。

寛窄巷子(クアンジャーシャンズ)

市内中心部にある人気の古い路地エリアで、「寛巷子」「窄巷子」「井巷子」の3つの通りから成り立っています。清代の建築をリノベーションしたカフェやレストランが多く、おしゃれに成都の歴史を感じたい人にぴったり。武侯祠からはタクシーで15分ほどでアクセス可能です。

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成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地

成都といえば外せないのがパンダ!市街地から少し離れた場所にあり、タクシーや地下鉄+バスで約40分。朝早く訪れると元気に動き回るパンダたちの姿を見られます。武侯祠で歴史に浸った後に、可愛らしいパンダで癒やされる組み合わせは、成都観光の鉄板コースです。

時間に余裕があれば、杜甫草堂(唐代の詩人・杜甫が暮らした場所)や、地元の人々で賑わう人民公園でお茶文化を体験するのもおすすめ。武侯祠を起点にすれば、成都の歴史・文化・日常を一度に味わうことができます。

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まとめ

成都武侯祠は、三国志ファンにとってはまさに憧れの聖地ですが、歴史に詳しくない人にとっても見どころの多い観光スポットです。広々とした庭園を歩けば四季折々の景色が楽しめ、赤壁や古建築の美しさは写真映えも抜群。展示館や石碑を眺めていると、物語の世界と現実が重なり合い、まるで歴史の舞台にタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。

境内には劉備と諸葛亮が並んで祀られており、主従の絆や義兄弟の結びつきが強く感じられるのも武侯祠ならではの魅力です。単なる歴史遺跡ではなく、「人と人との信頼」「忠義や友情」といった普遍的なテーマが伝わってくる場所でもあります。

アクセスも便利で、すぐ隣の錦里古街と一緒に楽しめるのも大きな魅力。成都を訪れるなら、必ず立ち寄りたいハイライトの一つといえるでしょう。歴史好きも、写真好きも、そしてグルメや街歩きを楽しみたい人も、それぞれの視点で堪能できる場所――それが成都武侯祠です。

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